
〈舞人〉 ・神倭磐余彦命 (かんやまといわれひこのみこと) 〔後に神武天皇(じんむてんのう)に改名〕 ・日乃臣命(にちのおみのみこと) 〔後に道乃臣命(みちのおみのみこと)に改名〕 ・長髄彦(ながすねひこ) ・従者 〈採物〉 神:幣,扇,薙刀,刀 賊:槍,刀 〈解説〉 時は、初代人皇:神倭磐余彦命の時代。 神倭磐余彦命は、日向の国(宮崎県)に宮をおいていた。 ある時、東に「大和の国(奈良県)」という地があると聞いた。 そこは天下を治めるには、とても良い地と考え、日乃臣命に道案内をさせ、旅を始めた。 多くの険しい山道を越え、一行は大和の国に辿り着く。 しかし、橿原(かしはら/奈良盆地南部)には、一行の邪魔をする長髄彦が従える軍がいた。 大いに苦戦を強いられるが、天の御加護あってか、見事勝利する。 神倭磐余彦命は、大和畝傍山の麓にある橿原の地を宮と定め、「神武天皇」と名を改め天皇の皇位を継ぎ、大和平定を果たす。 日乃臣命は、功績を認められ、「道乃臣命」と名を改める。 〈豆知識〉 ・明治十六年に井上頼寿氏によって創作されたという 記録があり、広島県で創られた演目とされている。 |